10 月 21 日に第 8 回「天文宇宙検定」の一級を受けました。正式な結果通知は 12 月ですが、自己採点で 33/100 だったため不合格です (12 月 8 日追記: 正式な点数は 39/100 でした)。本記事はその受験記になります。

看板

天文宇宙検定とは

毎年 10 月頃に開催されている民間の検定試験です。一級から四級まであり、一級受験には二級の合格が必要になります。私は昨年の第七回試験で二級に合格しました。

今回受けた一級は「理工系大学で学ぶ程度の天文学知識を基本とし、天文関連時事問題や天文関連の教養力を試したい方を対象」と公式ページに記載されています。「理工系大学で学ぶ」が指す範囲はかなりの振れ幅があると思うのですが、少なくとも教養科目の天文学のレベルは遥かに超えていて、専門課程で習うレベルの内容が出題されます。加えて出題範囲は星座や天体物理学に限らず、天文学の歴史、人工衛星や探査機、宇宙利用、SF 作品といった幅広い範囲から出題されます。

参考までに他の級の出題範囲はこんな感じです。

  • 二級:高校生が学ぶ程度の天文学知識を基本とし、天文学の歴史や時事問題等を学びたい方を対象
  • 三級:中学生で学ぶ程度の天文学知識を基本とし、星座や暦などの教養を身につけたい方を対象
  • 四級:小学生が学ぶ程度の天文学知識を基本とし、天体観測や宇宙についての基礎的知識を得たい方を対象

試験について

50 分で四択式の問題 40 問をマークシートで回答するものでした。問毎に配点が異なり、2 点の問題と 3 点の問題があります。3 点の問題には印が付けられているのですぐに分かります。70 点以上で一級合格で、69 点以上 70 点未満は準一級合格という扱いになります。

二級は出題範囲は広いですが 60 問だったので、分からない分野から問題が出題されても他の問題で挽回するチャンスが大きくありました。一方、一級は 40 問しかないため、分からない問題がいくつか出ただけでかなり危険な状態になってしまいます。

昨年は東京会場限定で「答え合わせ会」が試験後に開催されたのですが、今年は開催されませんでした。答え合わせ会の参加者はクリアケースがもらえたのですが、今年は受験する机の上にあらかじめ配布されていました。国立天文台の方による解説や小話を聞くのが面白かったので、今年も楽しみにしていたのですが残念・・・。

クリアケース

今回の勉強方法

今回の受験に向けてやったことをまとめました。当然ですが二級レベルの内容は前提知識として扱われます。二級レベルの勉強については「「天文宇宙検定」二級受験記」を見てください。

参考書と問題週

公式参考書 (実質テキスト)

二級までは公式テキストが市販されていましたが、一級にはありません。代わりに公式参考書として『超・宇宙を解く ― 現代天文学演習』という本が指定されています。大学専門課程レベルの高度な内容で、天体の様々な物理現象についての数式レベルでの解説と豊富な演習問題が載っています。天体物理学に関して網羅的に扱っているため、読んでいてとても勉強になります。参考書という扱いですが実質テキストで、この本に記載されている図表や写真がそのまま問題として使われることが多くあります。試験前に全ての章節をザーッと目を通しておくつもりだったのですが、結局まともに読んだのは半分ほどで、残りは図表やキーワードだけをざっくりスキャニングするだけになってしまいました。

公式問題集

公式問題集は二年に一度のペースで出版されているようです。今年は 2018-2019 年版の問題集が出版されました。出版は七月だったため、それまでは 2016-2017 年版の問題集を解いていました。問題集の解答には参考書の対応する章節が書かれているため、問題を解いて解説を読み、さらに参考書を読んで理解を深めるというのが勉強の基本サイクルでした。参考書に載っていない事項や分かりにくい部分は Wikipedia の宇宙関連の項目や天文学辞典を参照しました。

過去問

2017 年の問題がオンラインで公開されているので、それを何度か通して解きました。

宇宙関係の本

問題を解く中で苦手だったり気になったトピックについては別途本を読んで深掘りをしました。どれも知識の整理をする上で役に立ちました。

敗因と来年に向けた勉強

2018-2019 年版問題集は今年出版されたということもあって何問かはここから出題されるだろうと思い、答えを覚えるレベルで何度も解いたんですが、結果としては同じ問題はおろか類題もほぼ出題されませんでした。つらい。

参考書である『超・宇宙を解く ― 現代天文学演習』は細かい部分からも出題されるようで、かなりの熟読が必要だと分かりました。太字になっている部分はもちろん、演習や研究といった発展的な部分もしっかり目を通しておいた方が良さそうです。

この参考書がカバーしているのは天体物理学だけなので、その他の分野については別途キャッチアップする必要があります。人工衛星や探査機に関する情報は JAXA や各探査機毎の Twitter アカウントをフォローするなどして情報を集める必要がありそうです。探査機や望遠鏡に関しては、どれが何を観測し、そして何を明らかにしようとしているのか網羅的に理解している必要があると感じました。

SF 作品に関する問題は正直どうしたらいいか分からないです。有名な作品から順番にあらすじを読むしかなさそう。

まとめ

めげずに来年も受けます!