『宇宙ビジネスの衝撃』読了
『宇宙ビジネスの衝撃 ― 21 世紀の黄金をめぐる新時代のゴールドラッシュ』の読書メモです。
『宇宙ビジネスの衝撃 ― 21 世紀の黄金をめぐる新時代のゴールドラッシュ』を読み始めた https://t.co/cGNLf1sMVr #nhbk
— nhiroki (@nhiroki_) 2018年8月16日
読んだ動機
- 宇宙開発の現状やビジネスの展開に興味があった。
- 10 月に天文宇宙検定を受けるので、宇宙開発関係の時事問題の対策になるかもと思った。
感想
- 著者は宇宙ビジネスのコンサルタントの人なので実際以上にポジティブに書いている可能性はあるけど、それを差っ引いても業界全体の熱気がブワッと伝わってきて読んでて興奮しました。
- 再利用可能ロケット、燃料ステーション、衛星の延命サービス、宇宙ストアのような話を見ていると、宇宙自体の資源開発よりもその手段を提供するサービスの方が儲かりそうに思える。本書のサブタイトルにある通り、まさにゴールドラッシュって感じ。
- 深宇宙への進出に興味があるので、火星への有人飛行が計画通りに進むと良いな。
読書メモ
- 第一章「なぜ、IT 企業の巨人は宇宙を目指すのか?」
- 各社が宇宙への投資を始めたきっかけと現在までの流れ、アメリカで宇宙開発の民営化が進んだ背景 (COTS)、など。各社の狙いやアプローチの違いが簡潔にまとまっていて、ざっくり概要を掴めた。
- 第二章「宇宙ビジネスは、私たちの生活をどう変えるのか?」
- 宇宙におけるビジネスの場は大きく分けて低軌道・静止軌道・深宇宙の三つ。本章では各場におけるビジネスの紹介がされている。
- 宇宙利用というと衛星による地球の監視がイメージとしてあるけど、他にも例えば宇宙という環境特性を活かして高品質な製品を作り、それを宇宙空間での活動用に販売していくというのはなるほどと思った。
- 地球監視系のビジネスのいくつかについてはドローンで十分な気もするけど、サービス提供側からすると衛星で広範囲を一気にカバーした方がコスト安いしサービス展開させやすいのかな?
- 第三章「シリコンバレーが狙う新時代の金脈」
- シリコンバレーやその他宇宙関連ビジネスの盛んな地域の紹介、IT プラットフォームとしての宇宙、アジャイル開発の導入によるロケット・衛星開発の高速化、ベンチャー投資や賞金付きコンペティション、など。
- 第四章「宇宙旅行はいつ実現するのか?」
- サブオービタル機による短時間旅行と国際宇宙ステーションへの滞在型旅行、宇宙旅行代理店各社による旅行プラン、宇宙旅行関連の様々なビジネスの紹介など。宇宙旅行ビジネスが思っていた以上に多岐に渡っていてなるほどと思いました。
- 第五章「月と火星に人類は本当に住めるのか?」
- 月や火星への居住を目指す計画や、そこでの商業活動についての紹介。
- 第六章「宇宙という「未来産業」の幕開け」
- 日本の宇宙開発に関する法整備、国内の主要な宇宙関連ベンチャーの紹介、宇宙エレベーター、など。人工流れ星のビジネスが面白そう。