2020 年は数学を頑張る」の一環でマセマのキャンパス・ゼミシリーズを解き進めています。今日は 2 冊目となる『線形代数 キャンパス・ゼミ』を解き終わりました。

表紙

線形代数の勉強はここで一区切りし、次は『大学基礎数学 微分積分 キャンパス・ゼミ』をやります。

ロードマップ

内容とメモ

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講義 1 : ベクトルと空間座標の基本

  • §1. ベクトル (大きさと向きをもった) 量:ベクトルの導入、ベクトルの内積・外積・スカラー 3 重積とその図形的な意味、など。
    • 本書で紹介されている外積の計算方法は視覚的に覚えやすくて良かった。2 ベクトルの要素を [x1 y1 z1 x1] [x2 y2 z2 x2] のように x を追加した上で行ベクトル風に上下に並べてクロスして計算。3 要素のままでかつ列ベクトル表記の状態で計算しようとすると混乱するけど、このやり方なら直感的。
  • §2. 空間座標における直線と平面:直線と平面のベクトル方程式とその図形的な意味について。

講義 2 : 行列

  • §1. 行列の和と積
    • 行列計算の基本について。基本はもう何度もやってるのでサクッと流したんだけど、演習問題 4 は初めて見るパターンで学びがあった。AX=XA を満たす X を求めるんだけど、A を λE+F に分解してから計算すると λ 部分がまるっと消えて計算が簡単になる。
    • p.28 “複素数でもよいが本書では実数行列のみを扱うことにするので、これらの成分はすべて実数とする” ってあるけど、講義 7 で普通に複素行列出てくる。改訂する過程で構成が変わったのかな?
  • §2. 行列の積のさまざまな表現法:転置行列、転置行列を使った内積の計算、行列の小ブロック化、など。
    • 内積の成分計算って転置行列を使えば行列のまま表現できるのか ()
  • §3. 2 次の正方行列でウォーミング・アップ:単位・零行列、逆行列、2 元 1 次方程式の解法、ケーリーハミルトンの定理、行列の n 乗計算、など。
    • ケーリーハミルトンの定理における対角成分の和 (a+d) の部分を tr A (トレース A) と呼ぶことを知った。

講義 3 : 行列式

  • §1. 3次の行列式とサラスの公式:3 次までの行列式の計算。サクッと解いて次へ・・・
  • §2. n 次の行列式の定義:恒等置換・逆置換、奇置換・偶置換、sgn の定義、sgn による n 次の行列式の定義、 の導出、など。
  • §3. n 次の行列式の計算:余因子による行列式の展開、行列式の各種性質の導出、スカラー 3 重積の行列式による表現、ベクトル 3 重積の計算、など。
    • スカラー 3 重積が行列式の余因子展開によって表現できるのは美しいな。

講義 4 : 連立 1 次方程式

  • §1. 逆行列と連立 1 次方程式の基本:余因子行列による逆行列の求め方、クラメルの公式による連立 1 方程式の求め方、掃き出し法による逆行列と連立 1 次方程式の求め方、など。
    • p.97 の余因子行列による逆行列の表現の部分で、(ii) i ≠ j の場合の説明がまるで分からない。「Cij が行列式の第 j 行による余因子展開の式になっている」とあるけど、これ p.94 に載っている第 i 行による展開式の定義と一致していないよね・・・?
  • §2. 行列の階数と、一般の連立 1 次方程式:行列の階数、自由度 (未知数の個数 - rank) と解の個数の関係、同次連立 1 次方程式と非同次連立 1 次方程式、など。
    • 掃き出し法が強力過ぎて手計算する上で余因子行列やクラメルの公式を使う理由が思い当たらないんだけど何かあるのかな?一方でアルゴリズムとして書き下す場合を考えると、掃き出し法だと行基本変形の過程があまり自明ではないので、余因子行列やクラメルの公式の方が書き下しやすい気がする。
    • なるほど、クラメルの公式で解けるのは rank と未知数が同じ場合のとき (正則のとき) だけなのか。まあそうか。
    • 連立方程式を解く時に最低でも未知数分の方程式が必要というのは経験的に知っていることだけど、それを形式化したのが自由度なのかな。

講義 5 : 線形空間 (ベクトル空間)

  • §1. 線形空間と基底:線形空間の定義、線形結合と線形関係式、線形独立と線形従属、基底、線形空間の次元 (dim) の定義、など。
  • §2. 部分空間:部分空間の定義とその条件、生成元の定義、部分空間の図形的な意味、など。
    • 定義を満たせば 2 次式の集合や 2 次正方行列なども線形空間となるのプログラミング言語のインタフェースっぽい
    • 部分空間であるかの判定とその基底を求める問題を解いた。何となく分かるんだけど腹落ちしきってない感がある。やり方すぐに忘れそうだし後で復習が必要そう。

講義 6 : 線形写像

  • §1. 線形写像:線形写像の定義と性質、Im f と Ker f、表現行列、合成写像、など。
    • p.152 の線形性の説明で「線形性は原点を通る直線的な性質と考えて良い」と書かれている。「直線的な性質」というのは理解していたけど「原点を通る」ってところが盲点だった。
  • §2. Ker f と商空間:全射・単射・全単射、同型写像、商空間 (V/Ker f)、など。
    • 難しくて三回読み直した。商空間は Ker f とそれに平行な直線たちを元とした空間で、それの射像は dim(Ker f) だけ次元が下がるみたいな理解をした。これがどう役立つのかまだ全然分からない。

講義 7 : 行列の対角化

  • §1. 行列の対角化 (I):固有値・固有ベクトルとそれらによる対角化、など。
    • この辺は一つ前の「大学基礎数学 線形代数」で散々やったのでさっくりと。差分としては、固有ベクトルが線形独立になるという話はなかった気がする。
  • §2. 計量線形空間と正規直交基底:計量線形空間の定義、ノルム、元のなす角、正規直交基底の定義、直交行列と直交変換、シュミットの正規直交化法、など。
    • 計量線形空間は内積の定義された線形空間。2 つの元のなす角をシュワルツの不等式で定義し、そこから内積の公式が導かれる。正規直交基底を列ベクトルに持つ直交行列による線形変換 (直交変換) は内積・大きさ・角が保存される。シュミットの正規直交化法で基底を正規直交化できる。
  • §3. 行列の対角化 (II) と 2 次形式:直交行列による対称行列の対角化、それを使った 2 次形式の標準形への変換、など。
    • 2 次形式の標準化がまだいまいち腹落ちしてないんだけど、これは 2 次形式による方程式を簡略化するために座標系を変換していると考えれば良いのかな?
  • §4. エルミート行列とユニタリ行列:複素行列とそのノルムと内積、エルミート行列とユニタリ行列、エルミート行列の対角化、など。
    • エルミート行列とユニタリ行列の全成分が実数の場合がそれぞれ対称行列と直交行列になる

第 8 講 : ジョルダン標準形

  • §1. 2 次正方行列のジョルダン標準形:ジョルダン細胞とジョルダン標準形の定義、2 次正方行列におけるジョルダン標準形の作り方。
    • ジョルダン細胞という名前は Jordan Cell の直訳だと思ってたんだけど、英語だと Jordan Block と呼ぶのか。言語によっては cell の方だったりするのかな?個人的にはジョルダン細胞よりジョルダンブロックの方がイメージしやすい気がする (Jordan normal form - Wikipedia)。
  • §2. 3 次正方行列のジョルダン標準形:3 次正方行列におけるジョルダン標準形の作り方。