『新規事業を成功させる PMF の教科書』を読みました。

表紙

リクルーティングメールや採用媒体を眺めていると PMF (Product Market Fit) という言葉をよく見ます。文字通り「プロダクトがマーケットに受け入れられている状態」だろうと理解していましたが、PMF の定義は何なのか、PMF したかどうかはどのように判断するのか、もう少し詳しく知りたくて読みました。

新規プロダクト開発というと「市場調査をしながら人気の出そうなプロダクトを作り、SNS や動画配信サービスで様々なキャンペーンを実施してバズらせる」というとても雑な理解しかありませんでした。しかし、本書を読むと、フィットジャーニーのようなフレームワークがあり、それを順番に進めていくことが PMF を目指す上での定石であること、宣伝やプロダクトのスケールを意識する前にまずは PMF を優先すべきであること、PMF を実現するにはバリュープロポジションを明確にする必要があること、そして PMF の測定に使うべき指標があることなど、知らないことがわんさかありました。本書後半の各社がどのように PMF に至ったかインタビューした記事も面白かったです。

自分はウェブブラウザの開発者をしており、ウェブアプリケーション開発者向けの新機能を追加したりバグを修正したりする仕事をしています。PMF を目指すようなプロダクト開発とは異なる側面もありますが、それでも顧客(開発者)向けにプロダクト(新機能)を提供しているという構図は同じで、PMF の考え方は十分役に立つと思います。自分が作っているものがマーケットのニーズを満たしているのか、常に意識していきたいです。