『絵がうまくなる5つの習慣』を読んだ
『絵がうまくなる5つの習慣』を読みました。自分は絵を全く描きませんが、昨今の AI イラストブームの影響もあって絵を描けるようになるプロセスやプロイラストレーターが何を考えながら絵を描いているのかには興味があり、たまたま見かけた本書を読み始めました。
絵は闇雲にたくさん描けば上手くなるというものではなく、自分なりに問題を設定し、それを解き、答え合わせを行うことが重要だそうです。また、絵の微妙な違和感や画力の差を具体的に指摘できるような審美眼を鍛える必要があります。このプロセスには時間がかかります。心折れずに継続して絵を描き続けるためには適切な目標や心構えが重要になります。また SNS で公開したイラストへの「意見」の取り扱い方や、強いイラストレーターへの劣等感への対応方法なども大切です。本書はこれらを丁寧に説明してくれています。
本書の内容はイラストレーターに限らず競争が生まれがちな物事に普遍的に使える話だと思いました。特に劣等感から身を守るために強い奴らが集まる「戦場」をあえて避け、成長を実感するには過去の自分と比較するというのはまったくその通りだと思います。主眼はあくまでも「絵がうまくなるための習慣」ですが、絵描きに限らず、強い奴らとの競争で精神をすり減らしがちな人、頑張っているけれど成長を感じられない人は本書からヒントを得られると思います。