おうち beatmania IIDX 環境を整えた話
おうちで beatmania IIDX をやるために環境を整えた話です。
まえおき
コロナ禍による完全リモートワークのせいでアーケードで IIDX をやる機会がなくなってしまいました。
穴冥と Verflucht のプレイ動画見ながら机叩いてたら筋肉痛になった。IIDX やりたいな・・・
— nhiroki (@nhiroki_) March 7, 2021
家でできる INFINITAS には興味があったんですが、PS2 版のコントローラーしか持っておらず、そもそもゲームをやるための Windows マシンも持っていなかったのでやれずにいました。そんな折、子どもに Minecraft 用のゲーミングマシンを買うことになり、どうせ買うなら INFINITAS もやれるようにしちゃおうということで、環境を作ることにしました。
当初は SP ができればいいやと思ってコントローラーを一台だけ買ったんですが、そのコントローラーの出来が期待以上に素晴らしく、だんだん DP もやりたくなってしまって結局二台買いました。
コントローラー
コントローラーは PHOENIX WAN を買いました。初めは公式のプロフェッショナルモデルを買うつもりだったんですが、環境構築を考え始めたとき (2021 年 5 月頃) には予約受付が既に終了していたこと、また仮にどこかのタイミングで予約受付を再開したとしても初期予約分が届くのが 2021 年の夏頃予定で、そんな先まで待てないということで候補から外しました。またどうしてもマイクロスイッチで遊びたかったので、PS2 版と同じラバーコンタクト型1を採用したエントリーモデルも候補に挙がらず、非公式コントローラーの中で最も評価の高かった PHOENIX WAN にしました。
構成
PHOENIX WAN は注文時にボタン構成などをカスタマイズすることができます。私は次の通りにしました。
- 三和ボタン
- バネ 60g
- オムロンマイクロスイッチ 50g
アーケードの LIGHTNING MODEL に近い設定にしました。LIGHTNING MODEL はバネが 50g らしいですが、50g のバネがカスタマイズになかったので 60g にしました。気が向いたら自分で 50g に変えようと思ってます。
ボタンの LED カラーも変更できます。鍵盤ボタンは青色、エフェクターボタンはデフォルトの赤色にしました。
購入から配送まで
GAMO2 という通販サイトで買いました。一台目は 4/27 に注文・入金して 5/9 に届きました。中国の長期休暇を挟んでいたので配送はもっと遅くなるかもなーと思ってましたが、思っていたよりも早く届きました。二台目は 6/7 に注文・入金して 6/18 に届きました。
コントローラーは立派で頑丈な化粧箱に入って届きます。中にもしっかりと緩衝材が入っており、とても丁寧に梱包されています。
コントローラー外観
コントローラーの前面はこんな感じです。ボタンはもちろん、真ん中のメッシュ状の部分やターンテーブルの台座の部分も LED が光ります。めっちゃかっこいい!ターンテーブルはゴムのような素材で滑りにくくなってます。回しやすいですが、ごみが付きやすいのが難点。設定で感度調整ができるみたいだけどデフォルトで使ってます。EMP 皿に交換できるようなのでそのうちやりたい。
背面のボタンを押すことで、鍵盤ユニットの表面を開けることができます。この向きを逆さにしてはめれば 1P と 2P を入れ替えることができます。工具を使わずに開け閉めできて便利!ボタンの配線は旧型アーケード筐体 (LIGHTNING MODEL については内部がどうなってるのか知らないです) とほぼ同じですが、アーケード筐体に比べてハーネスがしっかりしていて安心感があります。
裏面にはゲームモードや LED ライトの発光モード、ターンテーブルの感度を変える方法が印字されたパネルが付いています。パネル右上の六角形のボタンを押すと鍵盤ユニットが開けられます。
この背面パネルを開けると中にケーブル類が収められています。
コントローラーから伸びる接続ケーブルは PS2 コントローラー端子と USB Type-A 端子二つに分岐しています。PS2 コントローラー端子はその名の通り PS2 に繋いで家庭用 IIDX をやるときに使います。USB Type-A 端子は INFINITAS などをやるときにパソコンに繋ぐ端子で、二つとも接続する必要があります。つまり SP をやる場合は USB Type-A 端子が二つ、DP をやる場合は四つ必要になります。POWER と記載された赤い方が電源用のケーブルです。
静音化
構成に依りますが、PHOENIX WAN はアーケードと同じスイッチを使っています。パチパチという打鍵感が気持ち良い一方、騒音が気になるところです。実際購入前に先達のブログを読んだところ、静音化処理をしないと(静音化処理をしても)音が気になるという意見を多く見かけました。
「買っても音がうるさいならできないし、それなりに高いものだからできなかったらショックだなぁ・・・」と購入前にしばらく悩んでいた2んですが、「鉄筋コンクリートのマンションに住んでいて騒音は普段からほとんど気にならない」「やらずに延々悩むよりはやってさっさと後悔する方が良い」という気持ちで買うことにしました。
届いた状態で叩いてみたのが次の動画です。動画だと分かりにくいですが、主に (1) 叩いた衝撃による音、(2) バネがバイーンと弾ける音、(3) 本体内部で反響する音がします。
三和ボタン、バネ 60g、オムロンマイクロスイッチ 50g の構成。叩くと結構音がするし、バネがバイーンって鳴る。バネはシリコンスプレーかけると良くなる? pic.twitter.com/bMljBpc91W
— nhiroki (@nhiroki_) May 9, 2021
(1) にはボタン内部にフェルトなどの緩衝材を貼る、(3) には鍵盤ユニット内部にパテを詰めるという静音化方法が知られています。フェルトを貼るのは面倒だしストロークが浅くなって打鍵感が悪くなってしまうこと、パテ埋めはせっかく綺麗な内部が汚れてしまい、かつボタンメンテナンスの際に邪魔になりそうなのでやりませんでした。
(パテを詰める代わりにウレタンのような吸音材を敷き詰めるとどうなるかな?それなら鍵盤ユニットが汚れないし、メンテナンスも楽そう。試してみたい)
(2) のバネに対する静音化としては、バネにシリコンスプレーを吹きかける方法が知られています。今回はこの静音化だけ行いました。バネのバイーンという高音が抑制されることで打鍵感がぐっと良くなりました。大して手間がかからないわりに、効果が強く実感できるのでおすすめです(自己責任でお願いします。壊れても責任は取れません)
スプレーを吹き付けた後が次の動画です。相変わらず動画だと分かりにくいですが、体感では全然違います。
動画だと分かりにくいけど、シリコンスプレーをかけたらバネのバイーンって音がしなくなったし、打鍵感も良くなった。素晴らしい! pic.twitter.com/0qAIBwMY89
— nhiroki (@nhiroki_) May 14, 2021
シリコンスプレーはこれを使いました。スプレーの種類によっては使えないものもあると思うので、よく調べて選んでください。
スプレーをかけることで打鍵音が少し和らぎましたが、それでも壁が薄い隣の部屋にはなんとなく音が聞こえるとのことで、夜にやるのは諦めました。隣室に比べて壁が厚い隣家には聞こえてないと思ってますが、実際のところは分かりません。音を気にせず自由にやれる空間が欲しい・・・
プレイ環境
アーケードのように立ちながらプレイできる環境を目指しました。
机
元々スタンディングデスクを持っていたので、その上でプレイすることにしました。デスクの幅が 115 cm、PHOENIX WAN が 52 cm、コントローラー間にティッシュ箱 11 cm を置くとすると、合計 115 cm でビッタリ載りました。
高さの方は、コントローラーの厚みが 8 cm で、机の高さは 85 cm にしています。アーケードでは足場から鍵盤までの高さが大体 90 cm くらいらしいので、少し高いかもしれないです。ただこれはディスプレイとの兼ね合い(後述)もあるので悩ましい。
ディスプレイ
ディスプレイは BenQ の 28 インチ 4K ゲーミングディスプレイをエルゴトロンのシングルディスプレイアームに載せて使っています。購入前、アームの可動域は十分だと思っていたんですが、実際には高さが足りませんでした。もしコントローラー(机)の高さをアーケードに近づけるために下げると、ディスプレイアームの可動域の制限でディスプレイ位置が低くなって目線が下がってしまいます。一方でディスプレイの高さを稼ぐために机の高さを上げてしまうと、コントローラーの位置が高くなって打鍵するのが難しくなってしまいます。打鍵よりは目線の方が調節しやすいため、机の位置は上げずにディスプレイの前後位置や仰角を調整することで少しでも自然な目線で見れるように工夫しています。
コントローラーとディスプレイを分離するためにコントローラー専用の台を用意することも考えましたが、台を出し入れするのが面倒なのと、可動な台だと皿曲とかでグラグラしそうなのでやめました。もっと大きいディスプレイが欲しいな・・・。
マシンと USB ポート
前述の通り、最近ゲーム専用のノートパソコンを買ったのでそれを使っています。性能的には申し分ないのですが、USB Type-A 端子が三つしかないため、そのままだとコントローラー二台を接続することができません。USB ハブを介せば繋げますが、遅延があると困ります。この辺が二台目のコントローラーを買うときの懸念点だったんですが、友人から「ハブの遅延は知覚できないほど小さく問題ないはず」と言われ、実際に手元にあった古いハブ経由で試してみたところ全く問題なかったのでハブを使うことにしました。
二台目到着後、試しに一つの USB ハブに四つの端子全てを挿してみたら入力が落ちるようになったので、片方のコントローラーだけハブに挿して、もう片方はノートパソコンに直挿しするようにしました。良好です。
収納
コントローラー購入直後は毎回ケーブルを背面パネルにしまい、化粧箱に入れて保管していました。一台だけのときはまだ良かったんですが、二台目を買ってからしまうのがめんどうになってしまい、収納方法を考えることにしました。化粧箱にしまう主なメリットは「ホコリで汚れない」「化粧箱が頑丈なので重ねて保管できる」の二点だったんですが、重ね保管は諦めて、とりあえず袋に入れてホコリが被らないようにすることにしました。
袋は Amazon の大きなプレゼント袋のサイズがちょうど良かったです。一枚しかなかったので、もう一台は大きなビニールゴミ袋に入れて保管しています。ゴミ袋はつるつるして滑りやすいので、またプレゼント袋をもらったらそっちを使うようにしたいです。
今後の課題
- 大きいディスプレイが欲しい。
- ディスプレイとコントローラーの高さを別々に調整できるようにしたい。
- INFINITAS 専用マシンが欲しい。
- マシンやコントローラーを常設できる専用スペースが欲しい。
- 他の静音化方法を試してみる(吸音材?)
- ターンテーブルを EMP 皿に換装したい。
おわりに
おうちで自由に IIDX がやれて最高です!あとは時間さえあれば・・・
IIDX は最高のゲームだな。無限にやってられる😁
— nhiroki (@nhiroki_) May 9, 2021