統計検定 2 級対応「統計学基礎」』の読書メモです。後半はほとんど流し読みなので「読んだ」といって良いのか分かりませんが、一応一通り目は通しました。

表紙

感想

  • 4 級テキスト3 級テキストと比べて圧倒的に難しい。3 級までは公式テキストだけで出題範囲を十分理解できますが、この 2 級テキストで統計学を学び始めるのは無謀です。私は事前に『統計学入門』を読み切っていましたが、それでも途中で挫折しました。
  • 流し読みで試験範囲やポイントだけ確認して、別の本でしっかりと勉強した方が良いです。私は『意味がわかる統計解析』をメインに読みつつ公式問題集を解き、それではカバーしきれない部分は本書を読むようにしていました。
  • 統計的推測や仮説検定なんも分からん。

読書ログ

  • 第 1 章「データの記述と要約」
    • 前半は質的・量的データのグラフ表現と統計値の話、後半は 2 変数データと時系列データの記述と要約について。
    • 三級との差分で見ると、ローレンツ曲線、ジニ係数、偏相関係数、回帰直線の当てはめ、オッズ比、時系列データの変動分解 (傾向変動・季節変動・不規則変動)、自己相関、指数 (ラスパイレス指数など) あたりが新しい内容だった。
  • 第 2 章「確率と確率分布」
    • 確率基礎、ベイズの定理、確率変数と確率分布、主な離散連続確率分布、2 変数の確率分布、標本分布、大数の法則と中心極限定理、など。
    • わずか 40 ページほどで解説されており、これだけ読んで理解するのは厳しい。
  • 第 3 章「統計的推測」
    • 統計的な研究の実施方法 (標本の抽出方法など)、刈込み平均、統計量の各種性質 (一致性・不偏性)、点推定と区間推定の計算、1 標本問題と 2 標本問題、など。
  • 第 4 章「統計的仮説検定」
    • 仮説検定の考え方、帰無仮説・対立仮説と有意水準、片側検定と両側検定、第一種過誤と第二種過誤、z 検定と t 検定、1 標本問題 (母平均・母分散・母比率の検定)、2 標本問題 (母平均の差・母分散の比・母比率の差の検定)、など。
    • 統計的推定・統計的仮説検定なんも分からん。

感想にも書いたとおり、この辺りから本書だけで統計検定の勉強をするのは厳しいと思い始め、第 5 章以降はすべて流し読みしてキーワードを拾い集めるだけにしました。

  • 第 5 章「線形モデル分析」
    • 線形回帰モデルの回帰係数の区間推定や検定、平均への回帰、相関係数の区間推定と検定、分散分析モデル、など。
  • 第 6 章「その外の分析法 ― 正規性の検討、適合度と独立性の χ2 検定」
    • 分布の正規性の検討 (正規 Q-Q プロット、歪度、尖度)、適合度の検定、独立性の検定、など。
  • 第 7 章「付録」
    • その他の分布 (超幾何分布など)、確率分布官の近似関係のまとめ、検出力と検出力関数の計算例、尤度関数、分散分析の基礎となるコクランの定理の紹介、確率分布表の引き方、R の使い方、など。