『発達障害の人が見ている世界』を読んだ
『発達障害の人が見ている世界』を読みました。多様な発達障害の中でも、本書では ASD と ADHD の特性を持った人たちが周囲をどのように知覚し、どういった行動原理に基づいて日々生活しているのか、そして本人がより生活しやすくなるためのヒントや周りの人の接し方について紹介しています。
私が発達障害というものを明確に知ったのは社会人になってからだと思います。それ以前はテレビで紹介される「部屋が片付けられない」といった一部の特性の発現にのみフォーカスした雑な理解しかしていませんでした。最近は発達障害の分類方法も変わり、SNS を通して自身が発達障害の特性を持つことを公言される方も(データを見たわけではありませんが感覚的に)増え、以前よりも一般に認知されるようになった気がします。私自身も、子育てをするようになったり家族が保育士の資格を取得したことで、子どもたちの様々な特性について気にかけることが多くなりました。
異文化理解という言葉に代表されるように、文化の違いによってコミュニケーションの取り方を変えるべきことは広く知られていますが、同様に相手の特性に寄り添ったコミュニケーションの取り方の重要性というのも今後ますます知られていくでしょう。そのためにはまず「相手を知る」ことが大切で、本書はそれにうってつけの本だと思いました。
目次
- 序章 発達障害って、なんだろう?
- 第1章 コミュニケーションの困りごと
- 第2章 行動の困りごと
- 第3章 発達障害の取り柄と強み